隊長の屋外な日々

 

 

4月29日 堺シティーマラソン


百舌鳥耳原中陵、別名、仁徳天皇陵を含む周回10キロ。
悠久の歴史を感じる町、大山町で、あなたも万葉の風になる!!
GW初日、快晴。気温24度。初夏を思わせる陽気の中、 今年も、堺シティーマラソンがやってまいりました。
皆さんこんにちは。
本日、堺シティーマラソンの実況を担当いたします、今朝寝坊をして慌てて起きた瞬間メガネを踏んでしまいその上大仙公園を大泉緑地と勘違いし大いに遠回りをして今やっと代わりの色眼鏡で到着した、隊長ことカワグチ(以下『カ』)です。
そして、本日のスペシャルゲストは、メッセンジャーエガの肩書きをも持つ電波研究家、スーパーアイドル・エガガさん(以下『エ』)です〜。

カ)『エガガさん、本日はよろしくお願いいたします。』
エ)『よろしくお願いしま〜っす!』
カ)『聞くところによると、エガガさんは、中学時代、陸上部だったとか。』
エ)『そ〜なんですよ。中距離の選手だったんです。』
カ)『と言うことは、今日の10キロなんかは、まさに本職って感じですね。』
エ)『いえいえ、それほどでも・・・(笑)』
カ)『スルドイ解説を期待いたしましょう。』
『え〜、本日は、Bル陸上部を中心に解説していただこうと思いますが、まずは、本日のポイントというのは、どんな所でしょうか?』
エ)『まず、一番の見所というのは、アノ御方が、Bル陸上部部長の面目を保てるかどうかという所でしょうか。』
カ)『と、いいますと?』
エ)『とある関係者筋の情報ですが、アノ御方、Bルに陸上ブームをを持ち込み、自らが部長に座ったわりには、大阪シティーハーフリタイア。その後、最近、すっかり練習もさぼり気味らしいですからね。今後の部長のポジションも危うくなっていると言わざるを得ません。』
カ)『なるほど、下克上なるか?! といった所ですね。それは楽しみです。』
エ)『それと、問題になるのは、この気温ですね。』
カ)『4月とは思えない陽気ですからねぇ。』
エ)『日中は、恐らく28度を超えるでしょう。10キロといえど、マラソンにはキビシイ気温です。』

カ)『さて、ココで、Bル陸上部、出走メンバーのご紹介をいたしましょう。』
『まずは、部長である、アノ御方。 目標タイム1時間以内。「完走目指して感張ります。」だそうですが、部長としては、少し物足りない目標タイムですねぇ。』
エ)『恐らく、タイムよりも、順位を狙っているのでしょう。とりあえず、一位でゴールすれば、周囲も納得するでしょうからね。』
カ)『な〜るほど。』
『では次に、Bルの店長でもあるM野選手。彼も、目標タイム1時間だそうですが、年齢的には、アノ御方よりも、一回り以上上ですね。』
エ)『それに彼は、昨晩遅くまで、打ち上げ用のBBQの仕込をしていたという、ハンデがありますからね。妥当な目標タイムでしょう。』
カ)『健闘をお祈りいたします。』
『それから、タニヤン選手。目標タイムは、1時間8分と謙虚ですが、今日のエントリーの中では、一番の年長者ですね。』
エ)『しかし、彼は、今日に向けて、一番トレーニングを積んできているそうですから、侮れませんよ。』
カ)『なるほど、今大会のダークホース的存在というわけですか。』
『次に、マナブ〜選手。彼は、今大会の最年少ですが、目標タイム1時間と控えめですね。高校時代サッカー部でブイブイいわせてたといった情報も入ってますが・・・。』
エ)『そうですね。何だかんだ言っても彼が本命でしょう。しかし、彼も、高校時代から比べると、体重が15キロ以上増えているらしいですからね。その辺がどう出るかです。』
カ)『残りのもう一人はK藤選手ですが・・・どうやら、彼は、会場には到着しているらしいのですが、トイレに行ったまま帰ってこないという情報が入ってきています。間に合うのでしょうか。』
エ)『出走直前のムバシですか・・アレはキツイんですよねぇ。心配です。』

カ)『さて、間もなくスタートです。』
『スタート地点のイケメンヒロさん(以下『ヒ』)。ヒロさん? お〜い?!』
ヒ)『〜あ!こんにちはヒロです。』
カ)『も〜、彼女とチチクリあってる場合じゃないよ〜。ホンマに。ところで、スタート地点の状態は、どんな感じですか?』
ヒ)『いや〜、もう凄い人です。だれが何処にいるのか、さっぱりわかりません!!・・いや、あ!!見つけました、Bル陸上部面々です。 』
『思った以上に、落ち着いた様子ですね。アノ御方なんか、笑ってます。余裕の笑みでしょうか?』
カ)『そうですか、まあ、いつも通りといった感じですね。ありがとうございます。今後も、熱いレポートをよろしく。』

カ)『おっと、今、スタートです。心地よい号砲が青空に吸い込まれていきました。』
『総エントリー数6000人。男女10キロ一般の部2500名が一斉に駆け抜けていきます。』
『エガガさん。ついにスタートしましたね。』
エ)『いや〜、どんな展開になるのか、ウチの隣に引っ越してきたのが何者なのか?と同じくらい気になりますね。』
カ)『ただいま、情報が入りました。無事、K藤選手も走っているそうです。』
エ)『良かったですねぇ。しかし、どの人がK藤選手かわかりませんねぇ。知るすべははないんですか?』
カ)『残念ながら・・・カワイイ彼女が、西宮在住だって事はわかってるんですが・・・』
エ)『イヤイヤ、そっちの方が、さらに気になりますねぇ。』
カ)『おっと、アイドルらしからぬオヤジ的展開ですな。でも、ディレクターが怖い顔をしてコッチを見ているので、早々に中継に戻らせていただきましょう。(笑)』

カ)『さて、ゲストランナー山口衛里を含む先頭集団は、とうに遙かかなた。Bル陸上部は、現在、団子状態で推移しております。』
『エガガさん、今までの展開を、どうご覧になりますか?』
エ)『今の所、ほぼ1時間ペースで推移していますね。練習量の豊富なタニヤン選手をペースメーカーに、まあ、良いペースではないでしょうか。』
カ)『なるほど、では、誰がどこで仕掛けるか・・という事になってきますか?』
エ)『いやいや、この中から、誰が落ちていくか・・という展開の可能性が高いですね。』
カ)『おっと!、今、マナブ〜選手が、満面の笑みで通過して行きました。』
エ)『やはり、若いですねぇ。微笑ましいですねぇ。』
カ)『しかし、それにしても選手が多いです。これでは、Bルの面々を捜すのも一苦労です。』
『おや?!』
『集団から「キャ〜〜ッ!!」と叫びながらコッチへ斜めに突進してくる女性がいますよ?!』
『何と!ウチのBBSでもお馴染みの「ヨ」さんではないですか!!』
『なんで、お前がここにおんねん〜〜〜?!』(と言いつつ、ハイタッチ)
『あ〜びくりした。しかし、なんでここにいるかってーのは、お互い様ですか。』
エ)『いや〜、色んな人が参加してるんですねぇ。』
カ)『ところで、中継のヒロさん。そちらはどうですか?』
ヒ)『ただいま、ゴール地点と公園を挟んだ反対側の給水所地点に来ています。』
『やはり、気温はかなり上がっているようで、皆さん、水をのむというより、頭からかぶっている選手も多く見受けられます。』
カ)『そうですか。ありがとうございます。』
『やはり、かなり過酷なレースになってきているという事でしょうか。』
エ)『そうですね。西村重蔵と斉藤ハル義が、同一選挙区で同時に立候補している地区の選挙民と同じくらい、過酷なんじゃないでしょうか。』

カ)『さて、もうすでに周回2周目。レースも中盤から後半に差し掛かってまいりました。』
『先頭集団は、もうゴール手前まで到達している模様ですが・・・』
『お〜っと!!集団が少し、バラけてきてますよ〜。』
『えー、先頭は、タニヤン選手。二位がマナブ〜選手ですね・・・。そして、M野選手と続きます。』
『と・・・いう事は、最初に脱落したのは、アノ御方か〜!!』
エ)『つまり、今の所、ほぼ下馬評通りといったところですね。』
『あ。今、来ましたよ。あ〜、かなりヨレヨレですねぇ・・・。これでは部長職は赤信号、激点滅ですよ。』

カ)『さて、そうこうしているうちに、先頭(Bルの)はどうなっているでしょうか? もうじきゴール手前に来る頃だと思いますが。』
ヒ)『こちら、中継のヒロです。ただいま、順位に変動がありました!!』
『何と、二位に着けていたマナブ〜選手が、ゴール手前、タニヤン選手をかわし、そのままゴールへ向かってスパートです!!』
エ)『おおっ!!やはり本命が来ましたか〜っ!!』
カ)『お〜っと!!見えて参りました。』
『先頭はマナブ〜選手です!!』
『続いて、タニヤン選手、M野選手と続きます。』
『そして、残念ながら、ココまでがスタートから1時間以内です!!』
エ)『つまり、アノ御方以外は、全員目標タイムをクリアーしたという事ですね。』
カ)『つまり、アノ御方の部長からの降格は間違いないと。』
エ)『つまり、そういう事です。下克上成立ですな。(ニヤリ)』
カ)『おーっと、やっとアノ御方がゴール地点にやってまいりました。ヨレヨレです!!』
『もう、自分の立場は、十二分に理解できている事でしょう。情けなく薄笑いを浮かべているようにも見えます。しかし、これでも、彼女のキャリアでは、初のマラソン完走です。』
エ)『う〜ん。めでたいか、めでたくないか、微妙な所ですねぇ。』
カ)『次回の、Bル陸上部のイベントでの、明快なリベンジを期待いたしましょう。』

カ)『いや〜、エガガさん。本日のレースを振り返って、いかがでしたでしょうか?』
エ)『そーですねぇ。とりあえず、教訓としては、ズバリ「努力は大事!」といった所でしょうか。』
『マラソンは、そんなにアマくないですからね。』
カ)その言葉、しっかり深く僕の心にしまっておくと同時に、そくり、アノ御方にも、のしを付けてお送りいたします。

カ)『本日のスペシャルゲストは、スーパーアイドルであり、電波研究家のエガガ。中継は、イケメンヒロ。実況は、隊長こと色眼鏡カワグチが色眼鏡を通してお送りいたしました。』
『ではまた次回、Bル陸上部イベントでお会いいたしましょう。』
『本日はどうもありがとうございました。』
エ)『ありがとうございました。』


ちなみに、次期Bル陸上部部長は、タニヤン氏に決定。
次回のBル陸上部は、秋のハーフマラソンを目指すそうである。
完走なるか。
そして、今回の下克上は、今後のアノ御方の陸上人生にどういった変化をもたらすのか。(まあ、たぶん、そんなに変わらないとは思うが・・・)

こうご期待。

カ)さあて、ビール、ビール。焼き肉、焼き肉。

 

 

 

4月25日 淡路島サイクリング(二日目)


朝7時頃起床。
三木家は、四国へ向かい、本日は4人での行動である。

とりあえず、洲本を目指し、国道28号線を南下。
途中の喫茶店にて、いちびりオーガニック系茶店のモーニングで朝食を摂り、さらに南へ。
洲本より、由良方面を目指す。
今日は時計回りに淡路島南部を攻める予定だ。
と言いつつ、まあ、アノ御方とエガガの、ほぼロード初心者二人が一緒なので、そんなに走れないとは思うが、まあ、行けるところまで行こうってな感じである。
快晴。
しかし、昨日同様、風は冷たい。

そして、本日は、ツーリングと同時に、途中立ち寄るべき重要な場所があった。
そこは僕が、ずいぶん前から知りながら、あえて、踏み込めずにいた淡路島きってのディープゾーン。
しかし今回、関西の電波研究第一人者のエガガという心強い同行人を得ることができ、同じ穴のムジナのキャプテンT野の強い要望も相まって、ついに踏み込む決意をした、その筋では、ある意味、聖域。
『淡路島・謎のパラダイス』である。
パラダイスとはなんぞや?という方もおられるかもしれないので、説明しよう。
と・・言いつつ、実は、非常に文字では表現しにくいモノなのであるが、あえて言うと、それは、『人知を超越した一個人が色濃く反映された一種のテーマパーク』である。
そこには、個人の趣味を越えた、もはや主張のようなモノが脈々と流れ、それは時に反社会的であり、しかしその逆でもあり、ある意味現代社会の夕暮れとも言え、しかし、夜明けのようでもある。
良く言えば、現代アートのようでもあるが、芸術と理解されることは、決してない。たぶん。
そして、こんな不明瞭な存在を、『パラダイス』というジャンルに分類し、衝撃と共に、白日の下にさらしたのが、探偵ナイトスクープという番組で、記念すべき最初に紹介されたのが、実はココだったのである。(←探偵ナイトスプークになってるし。)
まさに、パラダイスという言語に、新たなる意味が付け加えられた瞬間であった。
恐らく、その時は、『淡路島・謎のパラダイス』の『謎の』は無かったに違いない。
しかし、いくらそんな商業主義を取り入れようとも、そんなモンは、あの意味不明なエネルギーの前では、屁の突っ張りにもならなかっただろう。
というか、そういう姿勢が、さらに一種の負のエネルギーを注入した感もある。
とまあ、そういう場所である。(よけいにわからなくなったか?)

由良を越え、狭い峠道を登る途中にも、ちらっと見るだけで脱力し漕ぐ力を失い、バックてしまいそうな手書きの看板が『これでもか!』と連なる。
そして、そのツライく楽しい峠を登りきった所に、まさにそれは、あった。
立川水仙郷。実はこの中に、謎のパラダイスはあるのである。
1人500円を払い、入場。

入ってみると、やはり、そこはパラダイスだった。
数々の謎の名所を経て、本編の館は、坂を下りきった所にあった。
パラダイスには、多かれ少なかれシモネタが付き物な所が多いが、ココのはもう全編がそれで塗り固められた、秘宝館系。
しかし、アクマでもパラダイスなので、圧倒的に手作り感満載の、暑くもなく寒くもなく、しかし決して快適ではない・・湿気た何とも言えない空気感が漂っていた。
しかし、ココではあえて、その詳しい内容には触れないでおこうと思う。
興味のある人は、実際行って体感してみるべし。
ココの評価は、人の目を介して行うことが不可能なモノであると、僕は判断した。
爆笑するか、500円返せ!と思うかは、その人しだいだ。
僕はと言うと、見終わった後は、『ああ、パラダイスは、やはりパラダイスなのだ・・・。』と、虚無感と脱力感に、きっと薄笑いを浮かべていたはずである。
最後に、その小屋の主(?)らしきオッサンが、チャック全開で見送ってくれた事を、付け加えておこう。

気を取り直し(笑)、再出発。
微妙なアップダウンを経て、つづら折れの山道を下ると、海に出た。
そこからは、しばらく快適で平坦な道が続く。しかも、車はほとんど通らない。
キャプテンT野が、チームローテーションを試そうと、後から上がってきた。
自転車レースでは、もう必修となっている、列車(自転車がピッタリ連なっている状態を言う)の先頭交代である。
横から抜いてきたチームメイトの後にすぐに着き、どんどん前に出て、先頭を交代していくのだが、これは、慣れないとなかなか難しい。
何故そんな事をするかというと、自転車の天敵は風(か、かぜ・・・)、先頭を走り続けるのは、もの凄く体力をい消耗するのである。(逆に、列車の後に着いていると、先頭の半分くらいの力で走れるのだ。)
これがうまくいくと、少ないパワーで、かなりのスピードアップが望めるのである。
と、まあ、そんなに最初からはうまくはいかないが、しばらくやっていると、なかなかサマになってきた。
エガガの足が売り切れてまった(←自転車用語。反意語は「足が余っている」である。)ところで、練習終了。
舗装の良い平地で、最速チャレンジ(記録48キロ)なんかもしたりしつつ、土庄港の所で昼食。

その後は、心臓破りの峠越え。
これはかなりキツかった。
しかし、青空と海。景色は最高。
少しはしんどい思いもせなば、走った気がしないってもんだ。

エガガと、アノ御方の消耗がけっこう激しくなってきたので、福良手前から28号線を目指し、洲本へ。
洲本から津名の途中で、疲労困憊のアノ御方のペース(時速20キロ弱)で走っている我々を見て、大胆にもママチャリで勝負を挑んできた地元中学生(高校生?)を、時速45キロで、大人げなくぶち抜き、ささやかな地元少年との交流とした。
田舎の子供は、まだまだ可愛いもんである。
自転車で速く走れるだけで、羨望の眼差しだからね〜。

自転車を車に積み込み、東浦町にある温泉で汗を流す。
皆の衆、ゲハヘだというのを制止しつつ、散々吟味したあげく、晩飯に選んだのは、淡路島のヤリ手海鮮レストラン『えびす亭』。
入ってみると、そこは、けっこう高く微妙に旨いという、かなりツッコミ所のない店だった。
結果、不覚にも、4人全員一番安い海鮮丼をオーダーするという、辱めを受ける事となり、最後は、『種なし梅干し』などという怪しげな食い物まで食わされ、微妙に意気消沈しつつ、帰路についた。

本日の総走行距離、約80キロ。
きっと、エガガとアノ御方も、この二日で、かなりのスキルアップができたのではないだろうか。
後は、走り込むだけやね。
皆さん、お疲れさまでした。

 

 

 

4月24日 淡路島サイクリング(初日)


淡路島でサイクリング。そしてスタ研。
これは、僕が約1年間、温めに温めた企画である。
まずは、淡路島。まあ、これは言わずと知れた、兵庫県南部に浮かぶ島だ。
一周すると、約160キロ。
適度にアップダウンもあり、空気も綺麗。交通量も大阪なんかと比べたら、ずっと少なく、そこら中に温泉があると・・・まさにサイクリングのために存在しているような島である。(言い過ぎ)
そして『スタ研』。
これは正確には『スタミナ研究室』という。
ではいったい何かというと、焼き肉屋である。

『松本伸介』という深夜番組があるのをご存じだろうか。
その番組で、昔、伸介が『なあ、最近何か旨いモン食った?』ってなテーマをまっちゃんに投げかけた時、話しに出たのが、淡路島の焼き肉であった。
伸介の言っていた店は『山本』(だったかな?)
何と、伸介一家は、自宅能勢から淡路島に、焼き肉を食うためだけに車を飛ばして行くくらい、その店のカルビに惚れ込んでいるそうなのだ。
そんな、口角泡を飛ばして力説している伸介を見ていると、なんだか無性に焼き肉が食いたくなり、気が付くと、僕は早速インターネットで調査を開始していたのである。
結果、何と!淡路島は『焼肉の島』であった。
さほど大きくもない島に、焼き肉の旨いと言われる店がずらり。
今や世界的ブランド牛である神戸牛や松阪牛も、淡路島から出荷されているらしいのである。
そして、その調査中に、一番僕の心にビビっと来たのが『スタ研』だった。
これは行かねば!!と数日後、段取りをして電話で予約。
『え〜と・・・予約をしたいんですが』
『あ、そう。いつ?』(非常にぶっきらぼうな感じで)
『え・・・○○です。』
『何時?』
おいおい、コイツは丁寧語ちゅうのを知らんのか!?
『えーと、営業時間は何時からでしょうか?』
『6時!』
以上のやり取りで想像できるのは、薄暗い蛍光灯の小汚い店で、ものすげぇ頑固オヤジに箸の持ち方から肉の焼き方まで事細かく指図されながら、『これじゃあ、旨いモンも不味くなるぞ!』ってな、張りつめた空気の中で食う焼き肉・・・。
そんな不吉な予感を感じつつも、当日、焼き肉を食うためだけに淡路島へ向かった。
しかし、そこには、予想と180度違った、驚愕の焼き肉が待っていたのである。
小さいが小綺麗でウッディな店には、ジャズが流れ、マスターのあんなしゃべりも、強烈な方言が原因だったという事がわかり、それよりも、予約の客の名前を素早く覚え『カワグチさん!』『カワグチさん!なんか食べたいのあったら、ゆーてな。』と、実にフレンドリーで気持ちがよい。
会話も弾み、『松本伸介』の話もしたら、『山本ねぇ・・あそこの肉も、ウチが卸してんねんけどな。』と。(ワシはこの時思ったね。伸介に勝った!と。)
しかも、メニューは無くコースのみだが、これがまた安い。
焼き肉フルコースで、何と4000円。
そして僕は、その時、未来永劫に渡るまで人類史上『ここの焼き肉が世界一の焼き肉である!』と勝手に決定したのである。

 
そうそう、淡路島サイクリングの話しね。(笑)

今回のメンツは、グルメな三木夫妻を焼き肉で釣り、最近バイクを手に入れたアノ御方とエガガの練習も兼ね、それにキャプテンT野と僕の、計6名である。
朝8時に淡路SAに集合し、明石大橋の下の道の駅に車を止め、 ココが、今日のスタート地点。
晴天。しかし、ここんとこの暑春とは打って代わって、予想最高気温17度とかの予報。風は冷たい。

9時頃出発。
淡路島を、時計と反対方向に進む。
強風の上、 三木夫妻は、折り畳みの小径車なので、そうスピードは出なくて、だいたい時速20キロ巡航。
10時に、北淡町震災記念公園に着いた。
ここには、阪神大震災の時、野島断層が顕著に地上に現れた所で、この野島断層、国指定の天然記念物にもなっているらしい。
大震災の記録を保存する場所というよりは、断層を科学するといった感じの場所だった。

10時半頃再出発。
一宮町で前から気になっていた『一宮淡路城』に挑むも、800円の入場料に、スゴスゴと敗退。
海岸線に別れを告げて、島を横断、津名町へ。
静の里公園で、ベッカムも触ったという一億の金塊にとりあえず触り(というか、一億円なんて、移籍金100億円以上のベッカムには、珍しくもなかったと思うが・・・)、そこに誇らしげパネル展開してあった観光バス&バスガイド写真コレクションに、大いに感動。
津名港付近のほぼゴーストタウン化したショッピングモールの、唯一、活気のあるお好み焼き屋で、予想外のウマウマお好みに出会い、ビールで乾杯。
そこから国道28号線を北上。
巨大観音像の梺で休憩し、 出発点の道の駅に着いたのは15時半頃だったか。
サイクリングでの移動距離、約60キロ。
『ツール・ド・淡路島北北部』といった感じでしたな。

車に自転車を積み込み、すぐ近所の、明石大橋の見える露天風呂があるの松帆の郷で、汗を流し、津名まで南下。
今日の宿は、なるだけ安い宿を・・と言うことで、淡路ワールドビレッジ内にあるバンガロー。 パオ型。1人2500円。
パオなのに、綺麗なフローリングで、冷暖房完備。
ワールドビレッジって事で、こういうバンガローもあるのだろうが、パオとしては、これでいいのか的な雰囲気も漂い、けっこう微妙であった(笑)。

本来は、ここからまた自転車で10キロ先の洲本にある『スタ研』を目指す予定だったが、三木氏がもう体力の限界、というか、飲んだら絶対寝てしまいそうだという事で(←ノーベル化学賞の弟子も、睡魔にはトコトン弱いのである。)、三木家は車にて洲本を目指すことに。
しかし、車は5人乗り・・・という事で、僕とキャプテンT野は、当初の予定通り、自転車で洲本を目指す事となった。
ちょうど、今日一日のゆっくりペースで、ちょっとストレスも溜まっていたので、時速35キロでぶっ飛ばし、20分ほどでスタ研へ。
後から来ている車組に電話して、『もう着いたぜ!』と、とりあえず驚いてもらう。(笑)


そしてスタ研・・・・・。

んっっっっっも〜〜〜〜〜!激ウマでした!!!!!
やっぱり!!

まずは、前菜の生センと生レバ。
レバー嫌いも、これを食えば、返上どころか、一気にレバー好きになる事間違いなし。
そして、網焼きステーキ。
疲れた身体に、柔らかい肉が染み渡る。
そして、厚切り塩タン。
厚切りよ、厚切り!
それから、焼きしゃぶ。
さっと炙り、あっさりととろける。
そして、ここで趣向を変えて、淡路牛の握り。
赤身は、まるで、極上のトロのように。
白身(ミノか?)は、脂のったヒラメの縁側を厚くしたような、コリコリウマウマ。
和牛の寿司は、決して銀座の高級焼き肉店や家庭画報のグラビアだけにあらずだ。
そして、最後は、各種盛り合わせ。
もう、腹一杯で、食えません・・・でも食う。みたいな。

他の皆さんも、十分満足された様子。
新しい皿が運ばれる度に、沸き上がるような驚嘆の声と、ため息が漏れ、『旨い・・・』と。
う〜ん!もっと旨いと言ってくれ〜〜〜!!オレの店じゃないけど。(笑)

最後に『何か追加で創りましょうか?』と言ってもらったが、それもお断りするほど満腹。満足。
帰りは再び自転車に跨り、ほろ酔いで10キロ先のパオまで。

明日は、島南へ向かう予定である。

 

 

 

4月18日 三国山


昨晩、御岳から車で帰っている途中、三重県亀山で大渋滞に巻き込まれ、全くの勘で脇道に逸れ、真っ暗で右も左も北も南もわからなくなっている時に、携帯が鳴った。
I上ねーさんから。
実は、御岳に出発の前に、今週末の登山のお誘いの電話をいただいていたのである。
その時は、まだ、御岳を日帰りにするかどうか迷っていたので、『まあ、帰れたら行きましょうか〜。』と曖昧な返事をしていた。
それの確認の電話だった。
しかし、基本的に(遊びの)お誘いを受ければ、可能な限り参加するために努力をするのが、僕のポリシーである。
幸い、初バックカントリーも綱渡り的ではあったが、無事終了し、この時点で22時。
何とか頑張れば、翌日の朝から出発でも、何とかなりそうだ・・・というか、帰宅に対するモチベーションは、朧気ながらその辺にあったので、行く方向で明日の集合時間等を打ち合わせし、電話を切った。
その間、奇跡的に、正解の抜け道に到達し、渋滞もクリア。
帰宅したのは、午前1時頃だったか。

翌日、7時に起床。
バタバタと準備をし、少々遅れの8時45分頃にJR西宮駅前で、ねーさんと合流。
他にも声を掛けていたらしいのだが、テツヤ氏は、別のグループと泊まりで山に行っていたらしく電話も繋がらず、S藤氏は、前日友人の結婚式で翌日二日酔いでなかったら参加、『あとで、また電話かメールでもするわ!』と調子良く言いつつ、結局朝まで連絡も無かった。(笑)
というわけで、今回は、ねーさんとサシで勝負である。(何のだ?)

今回の目的地は、滋賀県マキノにある赤坂山〜三国山。
先週ねーさんが行った藤原岳(滋賀県と三重県の県境)のツアーガイドが、今の時期花が良い山の一つにこの山を上げていたらしい。
マキノ町の登山口に着いたのは10時半頃。
もうすっかり雪もなくなり草原&オートキャンプ場と化したスキー場の脇から登る。
快晴。激暑。これでも春かといわんばかり。
花の山だっちゅうことで、下ばかり見て歩くが、花崗岩の土壌には、イカリソウにスミレ・・今の所、そう花が多いわけではないなぁ。
しかし、途中一山越えた所で、地質と同時に植生ががらっと変わり、まったく雰囲気が違う山になった。
そこからは、もう、花のオンパレード。
さすがプロが花の山と言うだけのことはある。
イワカガミ、ウチワソウ、ショウジョウバカマ、カタクリ・・・。
種類もさることながら、数もけっこう多い。
カタクリもかなり良かったが、 特に、イワウチワの群落は見事だった。

11時半頃、赤坂山山頂に到着。
360度の眺望。
と、山頂は予想以上の人出。
こんなに人気のある山だとは知らなかったなぁ。
しかし、この景色と熊笹の稜線。
予想した以上にイイ山・・というか、好きなタイプの山だね。
日差しとは裏腹に、少し冷たい風が心地よい。
遠く眼下には琵琶湖。
霞がかかっているので、それ以上向こうは見えなかった。
一服し、昼食にはマダ早いと、出発。
明王ノ禿を越え、三国山を目指した。

三国山の由来は、近江、若狭、越前の三国の国境であるという事らしい。
そのまんま。
相変わらずウチワソウの群落が続く。
ガイドブックによると、この他にも、四季折々、色んな花が楽しめるようだ。

三国山の手前の谷で残雪に遭遇。
こんな夏のような天気の低山でも、まだまだ残っているもんなんだなぁ等と感心しつつ、 12時半頃、三国山山頂に到着した。
拍子抜けするほどに狭い山頂&眺望ほぼゼロながら、ゲハヘには勝てず、構わず食事タイム。
う〜む、それにしても、ビールを持ってきていなかったのは失敗。(笑)
しばらくダラダラした後、13時頃、山頂をあとにした。

この山の特徴は、登りも下りも、特に急なところが無い所である。
距離は結構あるが、歩きやすい。
コース取りのせいで、途中から林道を延々下ったのは、けっこうしんどかったが、下りきった所のマキノの山里の景色もなかなか。
最後は まるで田舎の郵便局のような、『マキノ白谷温泉八王子荘』の激シブ温泉(350円也)に入浴し、丸一日我慢し続けたビールで乾杯。
『くぅ〜〜〜〜〜っ!!』
激ウマっす。

帰り、たまたまねーさんに、ヨさんから晩飯のお誘いのメールが来たので、吹田で高速を降りて大阪へ。
靫公園付近の居酒屋で、なんだかヤケに盛り上がり、本日のイベントをシメた。
いや〜、お疲れさまでした〜。

 

 

 

4月17日 滑り納め(その2)


朝7時起床。
御岳の山頂は、微妙に雲がかかっていたが、問題なく晴天。
トイレに行き、リフト券売り場を確認。
まだだま、ゴンドラの動く時間には早そうだ。
車に戻り、さて・・まずは朝飯と、バーナーに火を点けた。
そして、『どんべえ天ソバ』の袋を開け湯を注いだ直後、僕は愕然とする。
無い・・・。
箸がないのである。(大袈裟ですまん。)
コンビニのニーチャンの入れ忘れか。
普段ないがしろにしているモノほど、いざ無いとなると、どうしようもないモノである。
う〜む・・・と、周りを見渡しても、ここは広大な駐車場のど真ん中。
箸になりそうな木の枝も、そうとう遠くに行かねば生えていない。
あんなモン取りに行ってたら、ソバがノビちまうではないか。
では、何か箸の代わりになるモノは・・・と、色々車中をひっくり返しても、せっぱ詰まると、以外と無いもので、 結局、ドライバーの軸を二本取り出し、箸の代わりとなった。
これが思いつく限りの最善の道具だった。
磁気を帯びていて、おたがいに引っ付き、使いにくかったなぁ。(笑)

しかし、こんな事は、直後に起こる大問題の、些細な前触れでしか無かった。
メシも食い終わって、そろそろ準備するか〜と思ったその時。

無い・・・!!!

思えば、出発した時、何か忘れているような気はしていた。
かなりバタバタしてて、そんな可能性も大いにあったので、思いつくものは片っ端から積み込み、結局、『自転車用の工具セット』なんて、無意味なものまで持ってきていたのだが・・・

何と、ウエアが無いのである。
はっきり言って、こいつは笑えない。
いくら春ボードとはいえ、ウエアがないというのは、かなりヤバイのではないか。
手持ちの服は、今着ているTシャツにモンベルの薄手のフリース。パンツは、フィラの綿パン。
寝るときに寒かったら・・と思って持ってきたダウンジャケットと、上下のアンダーウエアのタイツと、帰りに温泉でも・・と思って持ってきた替えの下着のみ。
つまり、スノーボード用のウエアは、上下のタイツしか無いのである。
まさか、上下タイツのモジモジ君スタイルで、標高3000メートルに登るわけにもいかん。
そして、ココは、遙か山の上のスキー場の駐車場。
現時点の選択肢は、『構わず手持ちの服で行くのか』『勇気有る撤退か』『レンタルウエアを借りるか』この3つしかない。
そして、しばらく悩んだ後、僕の選択は『構わず決行』だった。(良い子はマネしないでね。)
幸い手袋等、上下ウエア以外のモノは有る。
上着は、寒ければダウンジャケットを着ればいいので、問題は、パンツである。
これは、一応アウトドア用に厚手で丈夫に出来ているのだが、その分厚い綿生地が、一旦濡れると、かなり厄介そうだ。
しかしまあ、濡らさなければいいのである。
基本的に、転ばなければ、濡れないし、その程度の自信はあった。
おっと、帽子も無いぞ。(笑)
まあ、これは、昔アルペンで買ったパチモンのフリースネックウオーマーで代用できるか〜。
この時点で、標高1500メートル付近の駐車場の気温、10度。
春の陽気に誘われるような楽観的な展開でありつつも、思わぬ装備の欠落に微妙に緊張しつつ、8時半に動きだしたゴンドラに乗り山頂駅へ向かった。

山頂駅(標高2240メートル)から、北の林間コースへ回り、そこから登山開始。(写真が御岳、まん中右付近が山頂で、正面の稜線左を滑るのだ。)
登山者や山スキーヤーがポツポツ。
気温2度。山頂は氷点下だろう。しかし、日差しがキツイので、歩き出すと暑いくらいだ。

最初はゆるやかな登り。そして、しばらく行くと、徐々に急になる。
が、斜度はたいした事はない。
順調に高度を上げる。
と同時に、帰りに滑れそうなルートを探す。
どうやら、大滝頂上小屋から、尾根の左を降りてくるのが正解のようだ。
7合目くらいから、稜線の夏山ルートには所々雪が無く、スノーボードブーツがいかに登山靴より歩きにくいかを実感しつつ、 しかもボードやアイゼンなど、けっこう重い荷物を担いでいるので、ハイマツのエリア等では、トレース上でも、所々雪を踏み抜き、腰まで埋まる。
同時に、裾から大量の雪がブーツの中へ。
虚しく靴を脱ぎ雪を出す。(ボードウエアがあればこんな事には・・・(苦笑))
消耗するので、後半は、極力雪の上を歩いた。
徐々に急になる斜面と強風に、転倒&滑落の危険性も出てきたので、ストックとアイゼンを装着。
大滝山頂(2936メートル)に着いたのは、11時半だった。

さすがに3000メートル近くになると、寒い。
強風も相変わらず。
しかもなんだかこの頃になると、にわかに雲行きも怪しくなってきた。
おかしいなぁ、山頂でTシャツ&ビールな予定だったのに・・・。
と思いつつ、ダウンジャケットを着込み、昼食。
御岳山頂である剣ヶ峰(3067メートル)までは、あと一息だ。
噴火口のある地獄谷から硫黄の臭いが立ちのぼってくる。
ここ御岳は、古来から、信仰の山(御岳教というらしい)として知られ、あらゆる所に石像やモニュメントがあり、一種独特の雰囲気。
夏ともなれば、大勢の信者でごった返すらしい。
12時半頃、山頂に到着。
強風と曇天。
とてもじゃないが、ビールで乾杯〜!といった雰囲気ではない。
というか、この飛んでる白いモノは何だ?

雪か!!

何と、雪まで降ってきやがった。
こうなると、今の僕の格好なんて、この場ではほとんどギャグのようなモノである。
とても標高3067メートルの雪に耐えうる格好ではない。
もしこんな格好で遭難でもしたら、月曜日の朝の『とくダネ』で小倉に何言われるかわからんぞ。(笑)

セルフタイマーで写真を撮り、そそくさと滑降準備に取りかかる。
しかしま、雪は一瞬だけで、すぐにまた日差しが戻ってきた。
少々ホッとしつつ、山頂の岩場から少し下った所をドロップ地点に決定。 
『よっしゃ〜っ!行くぜ〜〜!!』
標高3000メートルからの滑降。
一瞬で、大滝頂上へ。(笑)
そこから、ボードをはずし、少し歩いて、大滝頂上小屋の西側から再度ドロップ。
今度はいよいよ、ロングクルージングだ。
しかし、コース幅はけっこう狭いので、大きい高速ターンよりも、ショートターンで、スピードを殺しつつ降りる。
スピードを殺すと言うことは、踏ん張るという事で、つまり、筋力がいる。
まあ、要するに疲れる。
とても一気には降りられないので、所々で休憩。
時々振り返り、自分の滑ったシュプールを眺めつつ、のんびり下る。
お天気はもうすっかり回復し、真っ青な空が復活していた。

ボトムに降りたら、ストックを出し、恒例の緩斜面スケーティング。
ブッシュもけっこう濃く、苦労しつつ、結局最後は板を外し、歩いてゲレンデまで。
ラストは、ゲレンデを4キロ、クルージングして終了。
振り返ると、遙か遠くに御岳の山頂が見えた。(写真下、奥に見えるのが御岳)
あの遙か頂上から滑ってきたと思うと、少々感動モノだなぁ。
登り4時間。下り1時間。
正味、滑っていたのは15分も無かっただろうね。(笑)
いやいや、それにしても無事終了。
一時はどうなる事かと思ったけどなぁ。
しかし、今年のおんたけゲレンデも、もう雪は風前の灯火。
GWまでの営業は、無理かもしれない。

ゲレンデサイドにある、『展望温泉ざぶん』で汗を流し、車に戻り、山頂から持って帰ったビールで乾杯。
ボードを乾かし、ワックスを落とし、保護用に新しいワックスを塗って、今シーズンのスノーボードは終了である。

所々で仮眠しつつ、西宮に帰ったのは、深夜1時だった。

いやいや、やはり、バックカントリーは面白い。

 

 

 

4月16日 滑り納め(その1)


花見も終わり、大型連休までのイベント空白期間。
シーズン終わりに、おんたけスキー場に向かい、道すがら花見をし、駐車場でBBQをして、滑り納めをするのが、ここ数年の恒例になっていた。
今年予定していたのは、4月17.18日の土日。
しかし、今年、BルーのS條社長のご子息が、二人とも私立中高にご入学が決まり、何と、今日日の私立は土曜日が休みじゃないらしい。
イヤ別に、子供らと行きたかったワケではないが、 キャプテンT野も、もう気分は自転車真っ盛りで、ボードどころでは無いといった感じだし、 外は、夏日に手が届こうという、暑い春の日。
結局、『今年はヤメとくか〜』という事になった。

しかし、一方、バックカントリーシーンでは、春山シーズン真っ盛り。
ブルークリフさんのHPにも、毎週楽しげなツアーの様子がアップされていた。
バックカントリーは、大きく分けて2つのシーズンがある。
初雪〜厳冬期までの、パウダーシーズン。そして、春山のザラメ雪シーズン。
パウダーの楽しさは散々書いたから、ここでは省略させてもらうとして・・・
いや、というより、パウダーじゃないのに、何がオモロイのか?ちゅー事やね。
まず、春は、晴天率が高い。
晴天率が高いという事は、雪質が安定しているという事である。 (いちがいには言えないが)
そして、雪は締まっているので、歩きやすい。
だから、厳冬期には入れないようなエリアに、比較的楽に入れる、遠くに行ける。
つまり、ツアー向きなのだ。
雪質を楽しむというよりも、登山、春の雪山を堪能し、ランチなんかも楽しみ、ビールなんか飲んじゃったりして、帰りは、誰も滑っていない斜面をかっ飛んで降りてくると・・・。
つまり、一回で2度3度もオイシイのである。

で、僕はと言うと、この春山バックカントリーに、おおいに興味有りだった。
『そうだ、ちょうど、この空いた週末に、白馬に行けないか?』すぐにそう思った。
・・・しかし、白馬は遠い。 金もかかる。
この前みたいに極力高速を使わずに行って、白馬のキャンプ場で野営しても、やはりガイド料1万円と合わせると、2〜3万円はかかってしまう。
う〜ん・・どうしたものか・・・と散々考えて、実は一度は諦めた。(仕事もあったしね。)
しかし、ふと思いついてしまったのである。
そうか!もっと近いところに、ガイド無しで行けばいいのだ。
な〜に、春山だ。大丈夫、大丈夫。(過信は禁物である。)
で、真っ先に候補に挙がったのが『御岳』であった。
御岳がバックカントリーの有名なフィールドであることは、前から知っていた。
あそこは、登り始めから森林限界を超えているし、独立峰で、晴れていれば、道に迷う可能性はまず無い。
早速、ネットで、詳しい情報を集め、どうやら行けそうだ・・というメドが立った。
当日の天気予報は、快晴。
こりゃあ、行くしか無いでしょ!!

金曜日の晩、 20時の石井スポーツ閉店に間に合わせようと、もの凄くバタバタと準備、19時に、西宮を出発した。
実は、一つ装備に追加せねばならないモノがあった。
アイゼンである。
10〜12本ツメの、冬季稜線縦走に耐えれるヤツ。
実は、こういうアイゼン、持っていたのは持っていたのだが、ワンタッチのプラスチック登山靴用で、今のスノーボードブーツには合わない。
先の丸いボードのブーツでは、キックステップ(雪面につま先を突き刺しながら登る登り方)は難しく、もし凍っていれば、スノーシューも心許ない。
そこでアイゼンが必要なのである。
閉店間際に滑り込み、店員に尋ねると、やはり、登山靴用のヤツは、ベルトで縛るヤツでもスノーボードのブーツにはイマイチ合わないらしく、店の奥から『これは店頭販売はしていないんですけど・・』といって、隠し球のようにテレマークブーツ用のアイゼンが出てきた。
これをブーツに合わせてみると、これがまたピッタリ。
しかも以外と安い(1万2千円ほど)。聞いてみるモンだな。

無事アイゼンをゲットし、これでもう完璧とばかり、国道25号線を南下。
松原から西名阪、名阪国道・・と、今回も高速極力使わないルートである。
しかし、御岳は比較的近い(といっても長野県だが)ので、気分的にもずいぶん楽だ。
そして、ゲレンデ駐車場に着いたのは、午前3時だった。
寝酒にビールを一缶。シュラフを出して、後部座席に横になった。
風が少々強いが、お天気は心配ないだろう。
明日は、初の単独バックカントリーである。

 

 

 

4月15日 若潮で網干


先日、もうすっかりカタギになった、小遣い一月3万円&定休日木曜日のI藤のアニキからメールが届いた。
『今度の木曜日あたりどない?』
『ムバシ(むっちゃババしたい)』や、『ゲハヘ(激腹減り)』等、省略系オリジナル言語を駆使する彼の『どない?』の裏には、『気候も良〜なってきたし、そろそろ花見ガレイやメバル爆釣といきまへんか!?』という深〜い意味が隠されている事をすぐさま察知した僕は、当然この申し出を快く受けた。
よく考えたら、今年はまだ釣りと言った感じの釣りにも行っていない。
3月後半だったかに、ビックフィッシング(サンTV)で、明石の大蔵海岸で、ソフトルアーでメバル爆釣ってーのを見て、週末に、これは行かねばと出かけたが、普段はパラパラとしかいない釣り場はもの凄い人出で、とても竿を出せる状況ではなく、すぐ傍の明石大橋の下(似たようなポイントである・・というか、コッチの方がA級だ。)に行ったら、まったく人がいなくて、TV効果の凄さを実感し、しかし、まったく釣れず釣れる気配もないので、1時間ぐらいでさっさと切り上げてきたのが、思えば今年の釣り初めであった。
後日、それに気づいた時、『初釣りなら、もっと色々吟味して行くべきだったか!?』と微妙に後悔したモノである。

思えば、I藤のアニキが裏社会の住人になる前は、こうして、よく平日に釣りに行っていた。
狙った魚は色々だったが、結局釣り方はどれも一緒だった。(←後で気づいて、二人して愕然とした。)
『投げる!!』とにかく投げまくる!のである。
特に、アニキの遠投への情熱は、凄いモノがある。
向こう岸に島が有れば、それに届かんばかり投げ、もし届いてしまったら、きっと手を叩いて喜ぶだろう。
しかし陸では魚は釣れないはず・・・つまり、釣れなくても良いのか?(笑)
とりあえず、たとえ本末転倒と言われても、『ヨシロー君、投げちゃダメ!』と、義理の兄に言われようと、『五月蠅いんじゃ!ボケ!!』という言葉を奥歯でかみ締め、日々投げることに情熱を傾けているのである。

そして、投げ釣りといえば、この時期は、カレイである。
特に、この時期に釣れるヤツを花見ガレイという。
(ちなみに35センチを越える大物は『座布団ガレイ』という。アイナメの大物はポン級、キスの大物はヒジ叩きといい、どれも釣れたら、大いに人に自慢できる代物だ。)
もう一つ、春の魚といえば、メバル。まさに『春告魚』とも書く。
今回は、昼頃に現地に着いて、投げでカレイ。
夕方からウキ釣りに切り替え、夜釣りでメバル狙い・・という春の釣りゴールデンリレーという目論見だ。

目的地を姫路手前の妻鹿(メガ)とし、10時にアニキの家を出発。
前情報では、カレイにメバル、そこそこ期待できそうである。
しかし、一つ心配事があった。
潮まわりが、『若潮』なのである。
釣りは、基本的に大潮が良いとされている。
大潮とは、干満の差が激しく、潮がよく動く。若潮は、ほぼその逆である。
昔、アニキと若潮の時に行き、信じれんくらいに、全く釣れなかった事が頭をよぎった。
しかし、釣り師という人種は、基本的にポジティブである。
釣れると思うから、妙な自信と期待を胸に抱き、海に向かうのだ。 (釣れないと思ったら、行かねーやい。)

車の中で、最近の近況報告などをしつつ、目的地へ着いたのは12時頃だったか。
ポイントを確認してから、コンビニで今日の昼食&夕食&ビールを買い込み、釣具屋で餌を買って、ポイントへ。
防波堤の上を1キロほど歩いて、そこを曲がったら妻鹿の赤灯台だ〜・・・だったのだが、何と、通行止め。
陸続きだからてっきり、歩いていけると思っていたのだが、どうやら渡船で渡らねばならないらしい。
う〜む・・・。
今いる場所も、ポイント的にはそこそこ良さそうだったが、もうけっこう人が入っていて、僕ら二人が竿を出そうと思うと、ちょっとツライ。
少し悩んで、場所を移動する事にした。
が・・・これがまた、裏目裏目。
行く場所行く場所、ことごとく釣りにくいのである。
工事中で、もの凄く環境が悪かったり、オーバーハングした防波堤を降りなければならなかったり。
場所を転々とし、流れ着いたのは、網干。

ここで何とか雰囲気のいい場所に巡り会えた。
とりあえず、お約束の激投。
それから、電子レンジで温め、その後すっかり冷えた弁当&ビール。
いや〜、それにしても、今日はイイ天気である。
少々風は強いが・・・(か・・かぜ・・)

そして、本編の釣りの話しになるのだが・・・
実はほとんど書くことがない。(笑)

いや〜っ!まったく釣れませんでした〜〜〜。

投げ釣りに、ヒトデ二枚。
穴釣りに、5センチほどのアイナメ一匹。(僕の釣り人生史上最小アイナメである。)
それだけ。
それだけ。
夜の浮き釣りに至っては、まったくアタリすら無し。

ひたすら、おのれの限界に挑戦するかように遠投するアニキの『ビシュ!!』という音だけが、その場に生物の気配を発していた。
ただそれだけの、ビールの旨い穏やかな春の海辺だった。
やはり若潮の祟りか。

結局、21時半頃まで粘ったが、納竿。
それはもう、理不尽なほどに釣れなかったなぁ。

西宮に帰り、このやるせない気持ちを、苦楽園の駅前の焼鳥屋(夜中の3時までやっているのだ)で、『イラクで拉致されている日本人についてどう思うか?』などという話題にすり替え、ひたすら熱く討論し、気がついたら、夜中の1時半。
そして、帰宅すると、人質はすでに解放されていた。

つまり、要するに、今年はまだ全然釣れてない・・・という事ですな。(笑)

 

 

 

4月11日 バイク揃い踏み


ソメイヨシノが、遠山の金さんばりの桜吹雪を、贅沢にまき散らした今週末。
土曜日の夕方、キャプテンT野とエガガは、先日書いた格安トライアスロンバイクを受け取りに、羽曳野へ行き、自転車関系パーツをごっそりと引き上げてきた。
ヘルメット、グローブ、ウエア数着、シューズ2足、バイクスタンド、ウエットスーツ、勿論バイク、その他・・・
バイクは、5年落ちくらいのショップオリジナル軽量バイクで、シマノのアルテグラのコンポである。
恐らく、新品当初は、全部ひっくるめると、恐らく25万〜30万円はしたのではないだろうか。
それが、3万5千円也。(だったかな?)
まあ、受け取ってみたら、ちょっとカタが古くて、思っていたのと違ったモノもあったらしいが、それでも、超〜お買い得である。
その後、T野は、行きつけの高級バイクショップ『大越』にバイクを持ち込み、最終的に、このバイクは、このままで乗った方が良かろうという結論に達し、そのままエガガバイクとなった。
そして、この時、彼女は勢い余って、クラインのニューバイク(40万円以上?)も注文したそうである。
で、先日整備した『ウルトラの母払い下げアノ御方バイク』のポジション出しもしたかったので、日曜日、皆さんを集めて、試走をすることになった。

当日午前中、GWの堺シティマラソン(10キロ)をひかえたアノ御方とBULLマラソン部は、T野に引き連れられ大阪でトレーニング。
僕は仕事&TVでメジャーリーグ観戦をし、14時半頃、T野の家へ。
車にバイク4台を積み込み、淀川河川敷公園へ向かった。

まずは、工具を取り出し、自転車のパーツ交換など。
エガガバイクは、チューブラータイヤのホイルだったので、T野のアラヤディープリムホイル&タイヤを移植。
同時にスプロケットも移し替える。
トライアスロン用のハンドルはそのままに、DHバーは、取り外し。
なかなかマニアックなバイクが出来上がった。
そして、エガガ自体も、一見して『マニアですか?』(←何のだよ)といった風貌ゆえ、 乗らずして、すでにパーフェクトなマッチングを見る。
『メッセンジャー・エガ!』『大阪の道はすべて知り尽くしているぜ!!』といった感じである。
一方、アノ御方バイクは、ゲルが抜け死んでいるシートに、T野のマウンテンバイクのサドルを移植。
ポジションは、乗りながら見ることにした。

二人とも、ドロップハンドルは、ほぼ初心者。
というか、変速の付いた自転車も、ほとんど経験がないと思われるので、まずは乗り方、変速の仕方から、レッスン開始。
河川敷の公園を上流に向けて遡る。
併走しつつ、ポジションもチェック。
変速や、ハンドルの持ち方など、その都度気が付いたことを言ったりしつつ・・でもまあ、実際、そんなに難しいモノでもない。
あとは、とにかく乗って、慣れることやね。
淀川名物、『センスのない車止め』をいくつも越え、鳥飼大橋まで行き、Uターン。
風は強いが、なかなかのサイクリング日よりだった。

帰りに、中央大通り沿いにある、オシャレな『王将』(T野談)に行き、反省会。
アノ御方バイクは、ハンドルの位置を上げ、ヘッドパーツ交換、できたら、ハンドルも今風のヤツに交換すれば、だいぶポジションが出るだろう・・という事で、カワグチサイクルに持ち帰り、なるだけ安く、しかしもう少しいじることに。(←写真は、後日パーツ交換後、完成の図)
エガガバイクは、レーシーなクロスレシオのスプロケットが気にはなるが、これは、しばらく乗ってみて様子を見ることになり、とりあえず自主トレの指令が下った。

さて、彼らは、どのような自転車乗りに成長していくのか。
こうご期待。

 

 

 

4月10日 三岳〜小金ヶ岳


先日のおたっしゃ花見の時に、『山は、まだ行けへんのですか?』という話になった。
そういえば、そろそろスリーシーズン隊員も冬眠から覚め『おたっしゃ隊』春の活動開始の季節である。
去年は、カタクリと桜吹雪舞うポンポン山山系が、春の登り初めだった。
スケジュールを見ると、たまたま近いところでは、今日が空いていたので(というか、この日しか空いていなかったが)後日、メールを皆に配信。
しかし、急に決めたのと、土曜日だって事で、蓋を開けてみたら結局集まったのは、『近場で軽くて温泉付きのだったら・・・』というK隊員と、『翌日ライブがあるので、近場なら・・・』というぴりかお隊員の、気合いの抜けた二人だけ。
う〜ん近場で楽で温泉かぁ・・・で、僕も満足できるソコソコ見せ場のある山と・・・。
って、そんなの、そう簡単にあるかいな!!
というより、近場ってどの辺までよ?!
というわけで、まあ、今年初おたっしゃだし、そこそこメンツが集まる日の方がいいだろうし・・・と、つまり僕の一存で、今回のイベントは中止とした。

で、当たり前だが、今日がぽっかり空いてしまった。
家でビールを飲みながら、メジャーリーグ2試合とプロ野球デイゲーム&ナイターのハシゴで一日を潰しても良かったが、そろそろトレーニングも本腰入れねばならないし、なんだか、気分は山になっていたので、日ももう高くなってしまった朝9時半、ノソノソと起きだし、登山のガイドブックを広げ、どこか適当な山を探し、炊飯器の残りメシでおにぎりを握り、11時に、マンションの一階に来ていた野菜売りのトラックからバナナを一房買い、単車にて出発。
目的地は、丹波篠山北部に横たわる、三岳〜小金ヶ岳である。
標高は、三岳が793メートル。小金ヶ岳が725メートル。
この辺は、東多紀アルプスと呼ばれ、岩峰が連なり、まるでアルプスさながらの風景を見せる・・・な〜んて事は無い。たぶん。
しかし、○○アルプスや○○富士ってーのは、ホンマどこでも有るよなぁ。
さしずめ、我がオフィスの堆く積み上げられた資料の山(単に片付けていないだけだが・・)は、カワグチアルプスか。(笑)
一方屋外は、そんな事はどーでも良いくらいの晴天。最高気温22度。
単車にして正解だった。
ウチの近所は、半分ぐらい桜も散っていたが、山間部はまだまだ満開。
場所によっては桜のトンネルのような所を、単車でくぐり抜けつつ、篠山へ。

12時半頃、登山口に到着。登山開始。
まずは、三岳へ。
気温はめちゃ高いが、山はまだ落葉が積もった新緑前。
しかし、ヤマザクラ、モクレン、スミレ、ヘビイチゴ、カタバミ、ショウジョウバカマ、春らしく花は潤沢だ。(写真上)
この山は、何と、日本の修験道の開祖『役の小角(行者)』が行場として開いた由緒正しき山で、山岳仏教最盛期は、一時期吉野大峰山よりも栄えたらしい。
しかし、文明14年(1482年)に、本山の大峰からの登山の催促に応じなかったため、怒った吉野の山伏ら300人によって滅亡させられたのだそうだ。(山伏さん、ヤリすぎ。)
途中、マウンテンバイクのニーチャンに会い、この辺のシングルトラックの情報交換。
頂上前の直登を登り切り、およそ、1時間半で山頂である。
眺めのいい岩の上でおにぎりをほおばる。
春霞、ウグイスの谷渡り。
遠く眼下には、道路沿いの満開の桜並木。

しかし、もう15時である。あんましノンビリもしてられない。(普通、良い子は、もう登山を終えてる時間です。)
稜線を東に下り、東多紀アルプス縦走。
小金ヶ岳へ。
こっちは岩稜。所々に鎖場もあり、なかなかに楽しめたが、山頂からの眺望はイマイチ。

バナナを一本食い、山頂から南へ、荒れた急坂を下り、鞍部へ。
日もずいぶん傾いてきていたので、そこから、杉林を下り早々に車道へ出るルートを選んだ。
そこからは、路肩に山菜を探しながら、単車の場所まで。
フキノトウには、もう少し遅く、イタドリにはちょっと早かったようだ。
里山の田んぼには、もう、やかましいほどの蛙の声、おたまじゃくし。
畦道にツクシを発見、摘み、帰宅。
初めて料理してみたツクシの佃煮は、思った以上に美味だった。

 

 

 

4月9日 自転車の季節。


いやぁ、暖かくなってきた。
今日は、久々に、武庫川沿いのホームコースを自転車で爆走。
虫が多くて、身体の前面虫だらけになりつつ(たぶん2〜3匹は食ったと思うね)、 帰りに、仁川の自転車屋『ムーンティル』にも久々に寄って、1時間ほど、店長と自転車談議。
まさに自転車シーズン、到来である。
次々と、自転車イベントの予定も立ってきた。

で、先日の日記にも少し触れたが、ウルトラ(マラソン)の母H笠さんがもう乗らなくなったロードレーサー(女性用)タダでくださる(左写真)というので、じゃあ、最近にわかにアスリート化(気分だけ?)しているアノ御方を、『チーム684』に引きずり込もうと、それを勝手にアノ御方用バイクに決定。
僕が整備をし、先日出来上がった。(写真)
といっても、カタは古いが、元々ほとんど乗っていなかったバイクで、塗装もキレイだしコンディションも上々。
いじった所といえば、リアのスプロケットが、かなりクロスレシオのレース仕様だったので、ヤフオクでワイドレシオのスプロケを落とし(もう製造していないのだよ)、取りつけたくらいで、後は注油のみだった。
他にイジるとしたら、乗ってみてからのポジション出しくらいだろう。
ま、これが一番大変なんだけどね。

そうそう、いじったといえば、古い話しになるが、去年、古い自転車を片っ端から整備し直し、ほとんど自転車屋と化していた時に、僕が昔乗っていたキャンピング車をレストアした。
(→上がビフォア、下がアフター)
この自転車は、僕が学生時代、夏休みに、大阪から出発し〜日本海〜鳥取砂丘〜大山に登り〜萩〜秋吉台〜北九州〜阿蘇〜熊本〜鹿児島で開聞岳に登り〜屋久島で一週間ほど滞在、宮乃浦岳なんかにも登り〜四国を横断して帰ってきた、一ヶ月に及ぶ大ツーリングの相棒である。
ずーっと、自転車置き場にほったらかしていたので、状態は、最悪。
過去何度か、キレイにしようと駐輪場まで行ってみたものの断念した代物だった。
バラせるパーツはすべてバラシ、工具の関係でどうしても外れないパーツは(昔のパーツは、昔の工具でないと外れない事も多い。しかし、そんな工具も、もうパーツ同様売っていないのである。)、尼崎のサンワサイクルのおやっさんに頼んで、ハズしてもらい、錆を落とし(これが一番大変だった)、グリースアップをし、どうしようもないパーツは、これまたサンワのおやっさんに倉庫の片隅から探し出してもらい、購入(いただいたモノもあった。)
いや〜大変でした。
しかし、ご覧の通り、見違えるように復活。
皆さん、奇跡の自転車ビフォア・アフターは、カワグチサイクルまで。(笑)

と・・・話しが逸れてしまったが、
そうこうしてたら、先日今度は、また別の所から、結婚して子供が出来たのでもうトライアスロンは引退・・という女性の、まだほとんど使っていないバイクやウエアヘルメットなどを格安で譲っていただけるという話が舞い込んだ。
そこで、コイツを共同購入し、パーツを組み直し、ウエア等をアノ御方へ、余ったフレームでエガガバイクを組む事に、これまた決定。
なんだかんだと、2004年チーム684の体制が、にわかに整ってきたのである。

おそらく、整っていないのは、ミスターの体力だけでしょうな。
さて、今年は、どんなネタを提供してくれますやら。
楽しみなシーズン開幕間近である。

 

 

 

4月6日 夜桜の下で。


日本人は、お花見が大好きである。
この頃になると、もう、桜の木という木の下では、様々な人がお弁当を広げたり、酒を飲んだり。
公園の近所に住んでいる人は、BBQの煙や臭いや夜遅くまで騒ぐ酔っぱらいにナンギしているのだろう。
しかしま、ちょうど冬が明け、身も心も活動的になってくるこの頃。
外でメシを食うにも、十分耐えられる気温だし、なんにしても、あの桜の突発的で圧倒的な存在感、全部花という潔さ。
日本人でなくても、BBQセットを半年ぶりに倉庫から出し、友人を集めて宴会をしたくなるに違いない。
ちなみに、花見の歴史を紐解いてみると、それは平安時代、嵯峨天皇が京都の宮中に植えた桜の下で歌を詠み、宴を催したのが始まりとされている。
そして、それが庶民の間に広まり、現在のような『酒飲み宴会』になったのは、江戸時代になってからなのだそうだ。

で、不本意ながらそんな日本人であるワシは、本日、今年3度目の花見である。
今回は、Y田氏の事務所のご近所さん主催。場所は『堀江公園』。
Y田家以外、他は全員知らない人で、いったい何人くらいでヤルのかもわからずだったが、とりあえず僕は、花見に誘われたら断る理由は持ち合わせていない人生を、ここ数年送っている。
毎年平均すると、1シーズン3.5回くらいかなぁ。

15時半頃、西宮出発。
半年ぶりにロードレーサーに乗って、まずは、今整備している『ウルトラの母払い下げアノ御方用ロードレーサー』用にヤフーオークションで落とした自転車のリアスプロケットを受け取りに、吹田の山田にある自転車屋へ。
最高気温は20度以上。快晴、いたる所で桜満開。
絶好のサイクリング日よりである。
伊丹を抜け豊中、桃山台を抜け、吹田のフジサイクルへ。
そこから南下。
春の交通安全週間で交差点に突っ立ってる警官に、『自転車は歩道!』と言われたのを無視し(自転車は『歩道も走れる』軽車両であり、基本的には、車道を走らねばならない乗り物である。もういっぺん警察学校から出直してこい!!)上新庄を通過。
ミナミに着いたのは、17時半頃だった。(その間、約41キロ)

花見の開始は18時半だったので、すぐ近くのS藤デザインさんに顔を出し、偶然来ていたライターらしき(?)尾崎亜美ばりの強烈なしゃべりのねーさんとコーヒーをご馳走になり、定刻に、Y田氏の事務所へ自転車を置いて、お花見会場へ。
ソコは、桜も霞む、まさに酔っぱらいオヤジの園だった。(笑)
皆さん、建築設計関係の方々で、最年長65才を筆頭に、しかし、ほぼその辺の年齢の方々ばかり。
もうけっこう出来上がっていて、『おお!高知か、酒飲むやろ! 1500円!!』(会費は1000円のはず。いや、結局1000円しか払わなかったが・・)や、『なんや!、女性やないんか!』等、初対面ののっけから、失礼な発言が飛び交う。
しかも、会話の75パーセントはオヤジギャグで、残りの25パーセントがシモネタ。
さらに、人のいう事は聞かねぇ・・・とくりゃ、どう絡んだらいいもんやら・・・。
前情報として、カヌーやキャンプが好きだと聞いていたので、そのへんから親睦を深めようと計算していたのだが、そんな目論見も、この酔っぱらいオヤジ達には、全くもって無駄だった。
しかし、そこは、酒の威力。
知らない間に、その雰囲気にも馴染み、2時間後には、オヤジギャグにバカ受けしている自分がいた。
『いいのか!?オレ。』と思いつつも、自分の適応力の高さに、今さらながら秘かに感心しつつ、 結局、ほとんど桜を見た記憶も無しに、公園での宴は解散。

それから、その中で一番チョーシの良かった『しおじい』のオフィスに、みんなで乗り込んで飲みなおし。
そこでも爆笑に次ぐ爆笑だったのだが、何の話だったかは、まったく覚えていない。
いや、酔っていたからではなく、たぶんそれほど、どーでもいい内容だったのだろうね。
最後は、夏にやるカヌーキャンプの約束までして、解散したのは、夜11時頃だったか。
その後、Y田氏の事務所でスポーツニュースなんかを見て、家に帰ったのは2時を回っていた。

さて、今回の酒の席の約束は、どの辺まで有効なのだろうか?
というか、皆さん、どこまで覚えていらっしゃるのでしょう?(笑)

 

 

 

4月4日 雨だったので。


今日は、ホントは、花見2連ちゃん(今回はI上ねーさん主催)の予定だった。
しかし、天気予報は生憎の雨。
『どーしよ?どーしよ?』と言いつつ、結局、前日の晩0までに、ねーさんが最終判断の電話をくれるという事になり、酔っぱらいつつも必死になって0時まで起きていたが、結局電話は無し。
で、メールをチェックしたら・・・
『す、すんません。カナリ眠い。寝ます。明日の午前中連絡しま。だいじょぶだいじょぶ、雨だから。』
とのメールが22時40分に入っていた。(笑)
そして、翌日は、予報通り朝から雨。
昼頃あがる予報だったが、結局、きっちり雨があがったのは、15時を回ってからだった。
しかも、本日の最高気温は12度。花見には、かなり過酷な条件である。
結局、花見は、ねーさんちでのホームパーティに変更となった。

僕は、ねーさんからダッチーオーブン料理一品の宿題をいただき、関西スーパーで、ニンニクとタマネギ、ベーコンを買い込み、 18時過ぎにねーさん邸へ。
本日のメンツは、愛車まだ修理中のポル氏、研究所閉鎖で就職活動まっただ中のテツヤ氏、仕事で少し遅れてS藤氏、と僕とねーさんの計5名。
とりあえず、ダッチを仕込み、 ねーさん手作りのカルパッチョと、アサリと野菜の欧風煮込み料理をつつきつつ、 近況報告など。
花見は残念だったが、ビール片手に、何だかんだと話はモロモロ盛り上がる。
そうこうしつつ、ダッチ料理も完成。
タマネギ丸ごと煮スープ。
水をほとんど使わずに、タマネギ本来の味で勝負な、無水系料理である。
新タマネギが、信じれないくらいに甘い。
安上がりでヘルシー。
そして、本日のメインディッシュ。
最近ねーさんが発見したオリジナルレシピによる、I上人生史上最高傑作カレーの登場である。
これが激ウマ。
市販のルーを使っているらしいが、イヤイヤ驚きの旨さであった。

しこたま飲み食い、喋り、さらに、帰りにS藤氏、ポル氏と一緒に、禁断の深夜の天下一品(ラーメン)で男らしく締めた。

皆さん、お疲れさまでした〜。

 

 

 

4月3日 武庫川で花見。


めまぐるしく変わった週末の週間天気予報にヤキモキしつつも、何とか本日の天気は、晴れのち曇り。
土曜日は、今年の花見企画第二弾、毎年恒例、武庫川花見だった。
もう、毎春ココで5年目になるだろうか。
交通のアクセスが悪く、近くに駐車場も無いので、こんな町中にあっても場所取りに苦労せずにのんびり楽しめる、けっこう穴場なお花見スポットである。

10時集合の場所取り先発隊と、11時集合の後発隊に分かれ、とりあえず11時過ぎから、宴会開始。
今回のメンツは、おたっしゃ系・・・と言いつつも、ハワイにサーフィンに行ってしまったサオリン隊員や、文楽を見に行ったバナジュン隊員等、春もたけなわ、皆さん活動開始ってな感じに、さらに仕事でドタキャンが2名と、微妙に集まりは悪く、各方面に声を掛け、とりあえず、この時点で集まっていたのは、少な目の計5名。
しかし、肝心のサクラは、十分見頃の八分咲き。
ここ数日と比べると、気温は少々低いが、花冷えというほどでもない。
おそらく、今年の週末では、今日が一番の花見日よりである。
そしてま、とりあえず、花より団子よりビール。(笑)
今回は、フードコーディネーターのユウちゃんシェフがいるので、料理も期待大である。

まずは、炭をおこし、焼き物。
お約束の、和牛ステーキ炭焼き。
シェフ手作り春料理、『菜の花のおひたし』『若竹煮』
そして、本日のメインは、鍋。
『中華火鍋腐乳風味』である。
これがホンマに〜〜〜激ウマ!!
ダテに、料理一品2万円のギャラを取ってるワケじゃないね〜。(笑)
(←右下のヤツがタレ。胡麻ペーストに腐乳。タマラン味)
それから、だっちオーブンの唐揚げ。
ピリ辛秋刀魚の炭焼き。
ダッチオーブンで作る鳥の薫製・・と料理は止めどなく続く。
途中、元町の名店『上海餃子』のお嬢さん(ユウちゃんの友達)がやってきて、餃子の差し入れを、鍋の残りで、水餃子にしていただき、これがまた美味。
そしてそして、シェフご持参の、桜の葉っぱと花をあしらったチーズケーキのデザート。
う〜〜ん、春爛漫・・・。

途中、偶然にも、近所に住んでいるアンちゃん一家とばったり遇い、一緒に花見をするなんてハプニングもありつつ、最後は、フラダンススクール帰りのオノケイ隊員と、夕方までマラニックで京都の哲学の道を爆走してきた、キャプテンT野が合流し、たこ焼きを焼いて締めた。

なんだか、ず〜っと、食いまくりの花見でしたな。
皆さん、お疲れさまでした。

 

 

 

4月2日 遠くで汽笛を聞きながら。


一昨日、関西スーパーに行ったら、めずらしく休みだった。
(まあ、昔は、週に一回定休日なんて、当たり前だったのだが・・・)
米も卵も切れていたので、少し遠くの、広田の関西スーパーへ。(アクマでも関スーかよ!)
しかし、ここも休みだった。(いや、いつもは、どちらかが開いているのだ。)
しょうがないので、ダイエーへ行った。
そこで、やっと気が付いた。
そうか、改正消費税法による、価格表示改訂のせいか〜。

そして、今日、関西スーパーに買い物に行った。
なんだか、妙に高いなぁ・・・と思ったら、税込みの値段だった。
でも、今朝入っていた『ドンキホーテ』の折り込みチラシの値段は、税抜きの値段がデカデカと書いてあり、課税後の値段は、目立たない黒い文字で小さ〜く書いてあった。
財務省の大義名分は『わかりやすくなるから。』だそうだが、こんな各種表示方法が乱立すると、かえってわかりにくいだけじゃん。
つまりメリット無しである。
これじゃあ『消費税額を価格の中に隠し、今後の消費税値上げに対する国民の痛税感をなくすのが狙いだ!』と言われても、しょうがないわな。
しかしまぁとにかく、年貢を上げるだ何だというのは、無駄使いを全部止めてから言って欲しいもんである。

イヤイヤ、書きたかったのは、実は、こんな不毛な事ではない。
あの谷村新司氏(55)が3月末から、『上海音 楽学院(中国・上海市)の教授に就任した。』らしいのである。
そうあの『アリス』の谷村新司。
そもそも、僕も、彼の事は、昔から高く評価していた。
探偵ナイトスクープの上岡局長が辞任したときも、密かに時期局長に谷村氏を推していたくらいである。
途中で止まってしまった、頭髪の生え際の後退なんかは、今度会ったら、是非秘密を聞いてみたいと思っている。
と・・・そんな話はおいといて。
上海音楽学院とは、上海市内での音楽大学としては学生数などで最大規模を誇り、クラシック関連の音楽家を数多く輩出し、最近は現代音楽にも力を入れている有名学校だそうだ。
何故かは知らないが、中国では『昴』が国民歌のように、超メジャーな曲であるとは聞いて知ってはいた。
中国人の留学生をカラオケに連れて行くと、間違いなく、全員朗々と『昴』を歌い上げるらしい。(いやマジで)
しかし、まさか教授に抜擢されるほどだったとは・・・。
記事はこう続く。
『同校は音楽専門の単科大学で40人ほどの外国 人講師がいるが、正規の学部で外国人歌手が教授 になるのは初めて。谷村氏の契約期間は3年の予定で、現地の音楽プロデューサーを養成する現代音楽学部で教べんをとる。 谷村氏の所属事務所の話によると、学院側は学部長としての迎え入れも検討した(マジっすか?)が、谷村氏は名誉教授などではなく、実際に若い生徒らと授業を行い、音楽を作ることを希望したという。』
新司、評価高すぎ。(笑)
よっ!!フォーク界の出世頭!!

しかし僕は、ここで一つ心配な事がある。
大学関係者の方々は、ご存じなのであろうか?
彼が、日本有数のエロ本コレクターである事を・・・。
(ちなみに『アリス』というバンドの名前は、自動販売機エロ本会社のアリス出版から取った・・という話もある。)
中国警察当局が、彼の家に乗り込んだら、クローゼットから非合法なエロ本がザクザク出てきた・・・なんて事にならない事を祈るばかりである。

 

 

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